中小企業の情報化インフラ(基盤と考えられる必須の情報化)は、現状、下記のあたりと考えています。
(想定している中小企業の規模:PC端末の台数が数台~50台位)
パソコン
PCは個人向け量販店のメーカー品より、企業向け製品にした方が余計なソフトが入っていないので、トラブルも少ないと思います。
デスクトップかノート型かの選択は設置場所が許せばデスクトップ型で、液晶モニタのサイズを19インチ以上にした方が能率が上がります。デスクトップ型なら、」部品の故障でも取替えがききます。
例えばDELLなどは納期が掛かりますが安価に導入でき、保証のタイプも選べるので、会社の実状に合わせて導入できます。
社内LAN
ハブやネットワークケーブルは、量販店に売っているもので特に問題はありません。無線LANを導入すると配線がいらなくなるので、施工は楽になるのですが、セキュリティ面に気をつけなければなりません。
ファイル共有
個別のPCのフォルダを共有するのが簡単ですが、専用のファイルサーバ(LAN接続型ハードディスク 等)を設置することがいろいろな面で良いです。 LAN接続型ハードディスクは2万円程度から、購入可能です。
プリンタ共有
ネットワーク接続のできる高速印刷できるレーザプリンター(用途により、用紙サイズ、白黒/カラーを検討)を設置します。数万円~十数万円で購入可能です。
インターネット共有
インターネットプロバイダー(ISP)とADSLか光接続の契約を結び、ダイアルアップルーターを設置します。
ルーターは、PCの台数が数台程度であれば、量販店に売っている個人向けのものでも良いですが、10台を超えるくらいになると、企業向けのものを選択した方が、パフォーマンス、セキュリティ上良いです。ヤマハのRT58i(4-5万円程度)などが良いと思います。(VPNを実施するにはもっと上位機種が良い)
自社のホームページ(HP)とメールアドレス
HPは全世界で誰でも取り寄せることのできる会社案内のパンフレットです。
メールは電話とFAXの代替になる(完全には無理ですが)コミュニケーションツールです。
自社の名前のHPやメールを持つには、レンタルサーバ会社と契約して、同時に自社の名前の名称(ドメイン名)も契約します。合わせて年間1万円~数万円程度で契約できます。(当然メジャーなレンタルサーバ会社は高くなる傾向があり、ドメイン名も.comと.co.jpでは価格が違います)HPの作成は業者に頼んでも簡単なものなら10万円もかかりません。(ちょっと勉強すれば自分でも作れますが、テクニックやセンスも要求されます)
最近では、CMSツール(ブラウザ画面でホームページの内容更新/作成ができるソフト)が充実してきており、HPの雛形を業者に作成してもらい、ページの作成や更新は社員で行なうところも増えてきました。HPはその内容を充実することにより、営業ツールとして利用できます。
以上が、情報化インフラとして必須と思われるものです。
以下の機能は、必要に応じて導入すれば良いと思います。
IP電話
毎月の電話料金がそれなりに掛かる企業では、アナログ電話やISDN電話をIP電話に換えるとコストダウンが実現できます。
情報共有
社内での情報共有は、ファイル共有により最低限の機能は実現できますが、ファイル共有ではいちいちファイルを開いて内容を読書きする必要があり、便利とはいえません。グループウエアの情報共有では、1つの画面でスケジュールや伝言板、メールなどが共有でき、便利に利用できます。(ただし、社員が1部屋に集まっている規模の企業では少しありがたみが無いかも)
また、ASP(SaaS)型のソフトでは社内にこれらのソフトウエアのサーバを設置する必要が無いので、サーバ管理が必要なくなり、中小企業にとっては利点となります。
VPN
本社と支店などの拠点が分かれるとき、この拠点を繋いで、あたかも1つのLANのように使えるのが、VPNです。昔はネットワークの専用線を高いお金を払って借りる必要がありましたが、今はインターネット回線を利用することにより、安価にVPNを利用できます。
インターネットVPNを利用するには、この機能を持ったルータを設置する必要があります。(約10万円前後×2台分必要)